更新日|2019年8月2日
BCGのジョブインターンで圧倒的パフォーマンスを出した話【戦略コンサル実体験】

この記事はマッキンゼーに落ちて絶望した私がその後なんとか頑張って外資コンサルの内定を勝ち取ったストーリー(実話)になります。
読者の皆様へのメッセージ
この記事はボスコンの選考についての実体験をまとめたものです。
ベイン編でケース面接について詳細に語っているので、コチラではインターンの内容に力を入れて語っていきます。
読んでもらえれば、ジョブインターンでどうすれば突破できるか、分かっていただけるかと思います。
マッキンゼーやベインに挑戦したストーリーはこちらの記事にまとめてありますので、興味ある方はチェックください。
この体験談(ボスコン編)の内容
①筆記〜三次面接
②インターン前半戦
③インターン後半戦
さっそく見ていきましょう。
①筆記〜三次面接

ボスコンの筆記試験は主に数的数理なので、参考になるテキストを3回は復習しました。(
)
※私の時代は数的数理の問題でしたが、いまはSPIになっているようですね。今後受けられる方はSPIを特訓ください。
しっかり問題集を解いた結果筆記は無事通過。
ケース面接内容
その後合計三回のケース面接を受けることに。
ボスコンでのケース面接は以下三つでした。
一次:ペットフードの市場規模
二次:自転車の市場規模
三次:眼鏡の市場規模と拡大戦略
ペットフードについては世帯数×ペット保有率で計算。そこまで難しい課題ではなかったように記憶してます。
自転車についても同様に世帯数に基づいて計算したのですが、これが結構イマイチな結果に。ママチャリとロードバイクとプロ用バイクなどを区別せずに解いてしまったのがダメだったと思います。
面接官にも微妙な顔をされながら、なんとか三次面接へ
眼鏡については相当上手く出来たと思います。
ここは計算も手早く片付け、「視力矯正用」と「オシャレ用」にセグメントを分けて戦略を提案。面接官も終始ニコニコとしておられました。
恐らくはこれが決め手となってインターンに呼ばれたように思います。
②インターン前半

インターン参加のために、赤坂見附へ。
マッキンゼーを落ち、他のコンサルも軒並み落ちた自分がなんとベインの内定を携えながらボスコンのインターンに向かうことができるとは。。。
到着するとすでに自分を除く17名の学生は大きな丸テーブルを囲むように座っていました。
独特の張り詰めた緊張感が漂います。
採用リーダーからの挨拶と共に、インターン概要が説明されます。
二人一組でワンチーム。チームには二人のメンターが付く
お題は「あるブランドの成長戦略」
期間は木曜開始の4日(土日を含むと6日)、中間報告が2日目に、最終報告が4日目にある
事前に与えられる情報は5年分の有価証券報告書、担当企業の5年分の記事検索結果(日経テレコンの記事検索)
お隣の女性院生がパートナーになりました。
メンターの方はGS→ボスコンと博士号→ボスコン。経歴がヤバ過ぎて笑いました。
最悪のスタート
部屋へ移動し、まずは有価証券報告書とやらを読み始める。
…全然分からない。どこをどう見れば良いのかも分かりません。
2時間くらいかけてようやく売上と利益を書きだす。売上は横ばい、利益も横ばい。利益率は10%程度だ。だからなんだ。笑
パートナーも苦戦していて、「競合が新ショップをオープンした」とか「低価格なバックが売れてる」などの情報しか出てこなかった。
始めてから気づくのですが、学生にとってインターンはむちゃくちゃ難しい。
ケースは空想の世界なので頭の中で完結しますが、インターンは実際に世の中にあるデータや情報を見つけないといけない。データを探し出すことに鬼のように時間がかかります。そもそもどんな情報が必要なのかも最初は分かりません。
どうすればいいか分からず、時間はもう夕方の4時。メンターに泣きつきます。
メンター「網羅的にデータで分析しようとしたら絶対時間が足りない。どの軸で戦略を考えるのかはエイヤで決めて、それに沿って分析していかないと」
どれか決めよう。と思った矢先にディナータイム。初日はボスコンの1年目の方々と懇親会ディナーが入っていた。
正直もっと作業したい…ディナーとか時間の無駄だなあと思いつつ、せっかく来てもらったので、行かない訳にも行かず。
ディナーが終わった後、許可を得て深夜まで考えていました。戦略を考える難しさを痛感しながら初日が終わります。
挽回のチャンス到来
夜には中間報告があるものの、何も出来ていない状態。昨日の夜になんとか店舗数や売上地域、価格帯などの情報だけは調べたが、戦略の軸となる分析などは全く手付かず。焦る。
昨日の懇親会ディナーでは「顧客の実際の声」を聞くのが大事だと教えられたので、自分の親戚や女友達に対して電話をかけてブランドについての意見を貰うことにした。
叔母さん「あーそのブランド好きなんよ!
私特別会員で、年に4回くらい招待されて、そこで結構高いジュエリーとかばんばん売れてるよ!」
そうなんだ!その後記事検索でも情報を確認し、整理するとこういうことだった。
1000人ほどの「特別会員」は年に4回開催される特別販売会場で一人数十万円ほどを購入し、数十億の売上になっている。
これはブランド売上の1/3を占める非常に大きな収入源であり、「特別会員」の戦略を他のブランドも模倣しつつある。
パートナーに共有すると、「コレはすごい!」と喜んでくれる。彼女も「高齢者セグメント」が成長中であることを発見していた。
それぞれの考えを合わせて、戦略の軸は二つ
①富裕層をターゲットとした「特別会員」を増やす戦略
②高齢者をターゲットとした戦略
資料のまとめ方をメンターと相談し、午後はひたすらパワーポイント。
中間発表
中間発表では自分たちがトップバッター。プレゼンの流れは以下。
自社ブランドの過去5年の業績が横ばい
顧客セグメント別の売上において、富裕層の割合が大きく、高齢者割合は少ない
富裕層獲得についての競合の動き
高齢者獲得についての競合の動き
今後はこの二つの戦略を軸に考えること
ネクストステップ
叔母さんからの電話の内容をふんだんに使い、「現場で調べた」感をしっかりと出した。他チームの内容はネット情報がメインで、あまりパッとしない。
やはり「特別会員」の内容を組み込めたことで大きく変わった。叔母さんサンキュー!
プレゼン後メンターから「ひいき目なしに、君らのプレゼンが一番良かったよ。」と言われる。
思わずパートナーともハイタッチでした。
③インターン後半戦

二日目の中間発表にかなりの手応えを感じた自分は、朝から意気揚々である。ジョナサンのシャケ定食もいつもより美味しく感じられる。
爽やかな気分で気分で作業ルームで分析を開始。今日から二日で具体的な打ち手を考え、きちっとしたプレゼン内容に落とし込まないといけない。
ここで初めて見る謎のメンターが登場。顔がドランクドラゴンの塚地さんによく似ていた。
塚地さん「どうやって富裕層獲得するつもり?」
プレッシャーに焦りながらも、午前中で自分なりに考えた施策を説明する私。
富裕層プラチナカードを作って、クレジットカード会社と提携
他の百貨店などの富裕層イベントに参加し、そこで勧誘する
一定以上の購入履歴のあるお客様を富裕層イベントに招待して、もっと買ってもらう
東京ガールズコレクションなどのファッションイベントを開催し、そこに行けるという特典もつけて、勧誘する
塚地さん「コレで富裕層集まると思う?」
固まる私とパートナー。
塚地さん「僕は集まると思わないな。」
どうすればいいか聞いてみると、「それは自分で考えなよ。」
塚地さんはイライラした顔で去っていった。
再び地獄の始まり。。。
このままではヤバイ!
打ち手は面白いことを言ったもん勝ちだと思っていたけれど、大きな間違い。
「もっと本気で経営者に話せるようなレベルじゃないとダメだ…」
二人で夜まで死ぬ気で考え、こんな感じの戦略を立てる。

この3つの案を考え、塚地さんのデスクを調べて突撃した。
考えたフレームワークと打ち手をマシンガンのように語る。
塚地さん
「まあさっきよりは良くなったかな。きみ能力は置いといて、ガッツあるね。」
褒め言葉…と受け取りました。笑
気持ちを整え明日の最終プレゼンに向けた準備に取り掛かる。作業は深夜まで続いた。。。
最終プレゼン
四日間の総仕上げのプレゼンが始まる。中間発表よりも多い、30人規模の社員の方が見守る。(塚地さんもいた。)
自分たちのプレゼンの流れは
富裕層マーケットが収益的にも大きく、また成長している点
富裕層セグメントをさらに3つに分類
それぞれの分類についての打ち手説明
高齢者セグメントの説明
高齢者セグメントについての打ち手説明
無事プレゼンは終わり、自分のパートの打ち手を話すときは、「なるほど」みたいな声もチラホラ聞こえた。かなり良いと思ってくれたようだ。
その後打ち上げの飲み会があり、無事全プログラムは終了。
仲良くなったメンバーとも別れを告げ、家路に着いた。
後日ボスコンから合格を知らせる電話が鳴る。
女性の声「アセルスさんには是非、弊社にご参画いただきたいと思っております。」
「アセルスさんには是非、弊社にご参画いただきたいと思っております。」
最高かよ。。。
女性の声「一方で、アセルスさんはベインからも内定が出ているとお聞きしておりますので、弊社のことをより理解して頂きたく、〇〇とのディナーをセッティングさせて頂きました。」
その後もそんな感じでベインとボスコン双方から連日勧誘を受け「マッキンゼーを筆記落ちした自分が…いいのか?」と思いつつ、ありがたい日々を過ごしました。
マッキンゼーを落ちて絶望したけど、努力したことは無駄じゃなかった。
ボスコン編〜完〜
noteにてケース問題の解説を行なっております。
採用側から見て、「どこまでできていれば合格か」という模範解答を意識して書いています。
ケース問題を練習したい方はぜひ一読ください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
マッキンゼーを落ちて絶望した自分ですが、諦めずに外資コンサルにチャレンジし、ベインに引き続きボスコンの内定を獲得することができました。
しかも今回はインターンシップという別の難関をくぐり抜けての内定だったので、嬉しさも特別でした。
今就活や転職がうまくいかない方も、諦めないでください。
努力を続けていれば、どこかで道は開けていきます。
実際マッキンゼーに落ちた私が、ベインとボスコン両方から内定を貰えたことがその証です。
「正しい努力の方法」については、このブログで学んでいってもらえればと思います。